ただ音源購入は、YOUTUBEで見ていたライブのグルーヴ感があまり表現されてなくて随分爽やかで大衆的ポップな仕上がり(多分、売る為にあえてしてないんだろうけど)ですぐ飽きそうだったので、見送りかなーっと思っていたのですが、ジャケットのデザインを見た瞬間、衝動買いしてしまっていました。
ジャケットデザインって、自分の中ではある意味で音楽よりも大切な要素だったりもするので、近年の手を抜いたアートワークが多いCDデザインの現状には、疑問を感じずにはいられません。(主にポピュラーミュージックのジャンルにおいて)僕が本当に思うのは、メディアへの掲載も多い大衆をターゲットにするポピュラーのジャンルだからこそ、絶対に手を抜いてはいけないと思うのです。
市場縮小で売れないとか予算がないとかは全く理由になってなくて、デザインの力って人の心はもちろん経済までをも動かす事ができると僕は信じています。
話が脱線しそうなのでこのくらいにしておきますが、実は明日発売のPOP-OFFICEというバンドのCDのアートワークを自分が作らせていただいたのですが、これをキッカケに再びCDのデザインについて考察することが増えました。
と言う事で、今後は新譜の音楽の紹介と共にアートワークも良い作品は撮影して紹介していきたいと思います。(ただし、時間の余裕があれば、ですが。)では、第一回はHAIM。いってみましょう。
ジャケットです。紙ジャケで、3人のポートレートに左右上部分に、やや太めのフォントの白文字です。もうこの写真が完璧ですね。隙が全くありません。完全にやられました。色使いがいいし、構図がいいし、ポーズもいいし、ファッションもいい(サングラス良い感じ)。髪型を、中央の女の子だけ片方に寄せているのも効いています。ベンチはアメリカヴィンテージを用意したんでしょうね。シートのテキスタイルが古き良きアメリカを感じさせます。
写真の質感はかなりザラつかせていて(ユルゲン・テラーが撮りそうな感じ。実際はPierre Aurouxという写真家)サウンド同様70~80年代のフィルムの雰囲気。
中面です。パッケージを開けると、今度は同じテキスタイルの1人掛けビーチチェアに腰かけた3人の姿が。質感はよりザラつきが強調されていて、精度の粗い写真を拡大してピンボケさせています。 ファッション写真の世界では完全にシャープネス主流ですが、僕はこういうボケた写真大好きです。
中面その2。この写真もカッコイイです。
ディスクレーベル面デザインです。カラーパレットは淡いクリーム系のイエローとブラックの2色。ミニマルにまとめられていますが、まわりに円状に配置された黒棒が効いていて、淡いイエローを引き締めています。
裏ジャケです。こちらはオフオワイトに黒文字。フォントはサンセルフ系でミニマルにまとめられています。
こちらは中に装入されていたミニポスター。リラックスしたムードで、質感はポラロイド風です。
ミニポスター裏面は、歌詞とクレジットがバランスよくびっしりと。この曲タイトルのフォントが凄くいいな。欲しい。こちらもサンセルフ系。
こちらは街頭宣伝用のポスターデザイン。情報を最小限に絞り、フォントもバランスもいいし、とてもカッコイイです。
恐らく何枚も並べて貼るのを計算してあえて小さめに作られたデザイン。
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