2015年12月18日金曜日

CRACK / SHAMPOO BOY (2015)


ウィーンの激ヤバ3ピースバンド。ミニマル・ノイズがざわめき、神経圧迫ドローン、張り詰めた電子音響がこだまする圧巻のインダストリアル・ダーク・アンビエント。アヴァンギャルドな作風をより丹念にしっとりと仕上げた、大人の実験アンビエント/ノイズ作品。



Banana Games / 藤井洋平 (2013)


BSのテレビ番組、BazookaでLIVEを見て一発で大好きになった人。プリンス、マイケル、アルグリーン、、、様々なレジェンドを連想させる、物凄い日本人。ソウルでメロウで、なのに懐古主義にならない、しっかり「今」を感じる楽曲のクオリティはもちろん、一人でエレキギター片手に弾き語るステージが物凄くかっこよかったです。名古屋とか近くに来たらライブに行きたい。




UNO / Rei (2015)



今年の秋からapple musicを始めてからと言うものの、あまりに沢山の音楽が手に入るようになり、それまでも毎月20枚は新譜中心にCDを買う生活だったのがさらにエスカレートし、お金がかからないのをいいことに毎月100枚以上ペースで新しい音楽を聴くようになってしまいました。今までは新譜中心に買って聴いていたのが、旧譜も積極的に聴くようになったり、ほぼ網羅していたリスニングジャンルも、手つかずだった演歌をはじめさらに広い範囲に手を出すようにもなり、本当に毎日充実しています。
幸い、自営業なので、音楽を聴く時間は一日中あるので、100枚超えでも消化できますが、定額制サービス、聴く時間が追いつかずに大変な思いをしてる人も多いんだろうなって思います。
マニアックなのも、結構充実しているし。何より見やすいのがいいですね。

なので、もはや音楽が溢れ過ぎてこのブログに書くのも追いつかす、しばらく放置していましたが、たまには厳選して紹介をしていきたいと思います。
ということで、Reiちゃんの新譜です。「天才は生まれるべくして生まれる」とは言いますが、まさにこの子がそう。
未来への予兆を感じます。アーティストとして、今後の成長を期待しています。カバーはもちろん、オリジナル楽曲も最高にカッコいいです。








お知らせ

PCバージョンで見ていただくと、今までのアーカイブ、約300作品がジャンル別に検索できるようになっています。よかったらご活用ください。



2015年9月17日木曜日

Klezmer Concertos and Encores / David Krakauer, Gerard Schwarz, Barcelona Symphony and Catalonia National Orchestra, Alberto Mizrahi, Scott Goff, Seattle Symphony Orchestra, Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin, Alicia Svigals, Martha Mooke & Pablo Aslan (2004)


最近好きでよく聴いているNYの現代音楽家でありクラリネット奏者であるDavid Krakauer。
彼の音楽性は幅広く、作品により様々な楽器とのコラボレートを行っており(ギター・ドラムス・エレクトロニクスetc)また、作品も現代音楽を基本とし、民族音楽、フリーJAZZ、実験音楽、映画音楽、など多岐に渡る。管楽器の音が好きな方、ヨムなどのクラリネットの現代音楽が好きな方にはジャストだと思うので是非聴いていただきたい、今自分の中で一番カッコいいと思うアーティストの一人です。
ちなみにこの盤は、現代音楽のクラリネット奏者によるコンピレーションです。(1曲目・10曲目が David Krakauer)




Precious Memories / Sister Rosetta Tharpe (1968)



timelapse / kai od (2015)




2015年8月29日土曜日

Faith In Strangers /ANDY STOTT (2014)


テクノの流れをインダストリアルな方向へと変えた一人、ANDY STOTT の3作目となるアルバム Faith In Strangers。女性ヴォーカルをフューチャーした暗黒の実験テクノは、耽美なベールを身に纏い、テクノを機能的ダンス・ミュージックから解き放ち、その暗黒領域をさらに拡張し、より深部で仄暗い光を灯すかのような音像と揺らぎを築きあげている。


le Silence de l'exode / YOM (2014)


フランスのクレズマー・クラリネット奏者のヨムが放つ今作は、旧約聖書の「出エジプト記」をテーマにした14章からなる壮大なる組曲『エクソダスの静寂』。2012年7月にパンタンで初演されて以来、1時間ノンストップのダイナミックでシアトリカルなパフォーマンスは各紙で絶賛された。3300年前モーゼによって導かれてエジプトを出発するユダヤの民の神秘に迫るクラリネットによる叙事詩。大変素晴らしい傑作です!
この素晴らしい作品との出会いがキッカケで、最近現代音楽のクラリネット奏者の作品を聴き漁っています、、、(またブログでも紹介していきたいと思います)




Adams: Absolute Jest & Grand Pianola Music / John Coolidge Adams(2015)


アメリカのクラシックにおけるミニマリストであり作曲家、ジョン・クーリッジ・アダムズの最新作。
当初は、グラスやライヒ、ライリーのような純然たるミニマリストとして知られていたが、近年の成熟期の作品においては、ミニマル・ミュージックが色彩的な和声のパレットと豊かな管弦楽法に結び付いた、新ロマン主義的傾向も見られ、ポスト・ミニマルと見なされる作品を生み出し続けている。



Butter / Hudson Mohawke(2009)


最近新譜がリリースされたのですが、落ち着いてしまってあまり面白くない作品でした。ってことで、前作のこちらをご紹介。
ハドソン・モホークは7 歳でジャングル&レイヴの洗礼を受け、10 歳で初のミックス・テープを作り、12 歳でプレステのみで曲を作りをスタート。その後14 歳という若さでターンテーブルの世界大会:DMC とITF で史上最年少チャンピオンに輝くなど、驚くべき実力と才能を兼ね備えた早熟クリエイター。今やグラスゴーを飛び越えL.A の最重要イベント”Low End Theory”等、L.A. のアンダーグラウンドシーンにおいても欠かせない重要人物の一人となった。
彼はエイフェックスツインのような童心と狂気、90年代ゲーム音楽(実際初期はプレステで音楽を作っていた)、ヒップホップとエレクトロニックサウンドのテイストを融合させ、グリッチ・ホップを先取りし、聴いたもの踊り狂わせた。しかし彼の楽曲はそれだけに留まらなく、聴く者を退屈させない目まぐるしさとキラメキを兼ね備えていて、根底にあるヒップホップのグルーヴで一見とっちらかって聴こえるグルーヴが実は非常にまとまっているのも魅力のひとつ。






2015年7月15日水曜日

BIG SUN / CHASSOL (2015)




皆様音楽ライフをいかがお過ごしでしょうか。私、アップルミュージックに登録して以来、楽しすぎて連日寝不足になっております、、。
(YouTubeが出てきた時も衝撃を受けましたが、アップルミュージックはそれに匹敵する衝撃です。)
さて、今回の作品はフランス領のカリブ、マルティニーク出身のピアニスト・作曲家・ビートメーカー、Chassolの4作目。
非常にマルチで面白い作品を作る人で、アルバム前半はクラシック、スティーブライヒのような現代音楽的アプローチで作られた作品が続き、アルバム後半はそこに徐々にビートが絡まってくるといった曲順。自由でユニークな音使いがとても楽しい。ライブも素敵なので、是非チェックを。



2015年6月19日金曜日

Jaakko Eino Kalevi / Jaakko Eino Kalevi (2015)


KINDNESSの大ファンなので、彼みたいなセクシーでカッコよくって抜群にお洒落な音楽やってる男性アーティストいないかなーっと思い探しまくってたら、発見しました。
フィンランドのインディーダンスアーティストです。どんぴしゃに良かったので、EPの過去作含めて三作一気買い。変化がおもしろい。(まるで別人の作品に思える、過去作のぺけぺけ感のあるローファイ系も最高にかっこいい!動画三つ目に貼っときます。)





   












2015年6月18日木曜日

When The Night Comes / Breakage (2015)


Shy FX & T Power主宰による名門レーベルDigital Soundboyから、自身のレーベルScientific Waxを筆頭に、Planet Mu、Bassbinなどなど数々のレーベルからリリースを重ねる大本命Breakageによる待望のニュー・アルバム。
キレのあるビート、歪みまくりのベースをベースに、ヴォイス・サンプルや幻想的な上モノを効果的に絡めたダークな作品。
JUKEやブエイクビーツを通過したベテランBreakageならではの作り込まれたフロア対応のテック・トラックもありで、これはなかなかカッコイイ作品でした。



DJ-Kicks / DJ Koze (2015)

“DJ-KICKS”シリーズの記念すべき第50作目。担当はオフィシャルとしては11年ぶりのミックスCDとなるDJコッツェ。まさにコッツェならではといえる、Madlibのヒップホップからベルグハイン・テクノ、最先端のビート・ミュージック、インディー・ロックまでを世界一のポップ・センスで繋ぐ、めちゃくちゃカッコイイDJミックス作品。

http://www.thefader.com/2015/06/09/stream-dj-koze-dj-kicks

2015年6月12日金曜日

Nueva Era / Daymé Arocena (2015)

22歳のキューバ人シンガー、アレンジャー、作曲家のDaymé Arocenaのデビュー作品。
キューバ人らしい先天的とも言える天才的な音楽センスで歌い上げる。
22歳とは思えないほどソウルフルな歌声は、憧れの存在であるエラ・フィッツジェラルドやビリー・ホリデイを彷彿とさせると高く評価されている。またクラシックやキューバの宗教音楽サンテリアをバックボーンに持ち、シンガーの他にもアレンジャー/作曲家/合唱指揮者としても才能を発揮している。


Magnetica / Quantic (2014)


都市型民族音楽新たなる地平をめざして歩み出したクァンティックが描く、フューチャリスティックでエクスペリメンタルな都市型民族音楽集。Alice Russell、Shinehead、Nidia G ngora 等が参加。


2015年6月4日木曜日

live in nyc / gretchen parlato (2013)


さっきポストしたFlorence + The Machineも感動しましたが、こちらも女性ボーカル、違った意味で良くってこちらも感動しました。JAZZですが、非常にNYの都会的で最先端の空気感が滲み出ていて、そしてJAZZの新世代の新しさを感じます。SADEとかにも通じる、モード感。耽美的なボーカルがまたいいですね~。とてもクールでかっこいい作品。

How Big, How Blue, How Beautiful / Florence + The Machine (2015)




2007年にロンドンで結成された女性ボーカルのロック・バンドFlorence + The Machine約4年ぶりの作品!初めて聴いたのですが、物凄く良くって感動しました。ソウルの要素が強く、力強く、でもしなやかでセクシーで。MVの仕上がりも素晴らしいので是非見てみてください。過去作も早速巡って聴いてみようと思います。






In Colour / Jamie xx (2015)





早速発売日に手にいれました。The xxの天才Jamieのソロデビュー作品。xxの黒色やメランコ リックなイメージとは対照的に、タイトル、アートワークともに色彩豊か。何ていうか、例えるならクラブじゃなくてベッドルームで聴く最高にエモーショナルな音楽って感じがする。
参加ミュージシャンは、xxの メンバーでもあるロミー・マドリー・クロフトとオリヴァー・シム、USのラッパー、ヤング・サグ、ジャマイカ出身のレゲエ・アーティスト、ポップコーンを ヴォーカルとしてフィーチャーし、フォー・テットという豪華さ。かっこいいですよ。是非聴いてみてください!


Franz Kafka's South Amerika~フランツ・カフカの南アメリカ~ / DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN(2015)


7月のライブも楽しみな(名古屋行きますー)菊池氏率いるビッグJAZZバンド、DCPRGの新作。てっきりヒップホップ路線でくると思っていたので意外な先品だった。めちゃくちゃ踊れます。
もはや何拍子かわからない複雑なポリリズムが多様されていながらも意外なほど全編ポップで聴きやすい。昔のキューバのダンスホールなどで演奏されていたダンスミュージック(JAZZ)を凶暴にしてぐちゃぐちゃにして前衛のエッセンスを混ぜた感じがした。踊れるし最高にかっこいい。

2015年5月6日水曜日

Trio from darkness / Avishai Cohen (2015)



イスラエルのジャズ・ベーシストAvishai Cohenのトリオ作品。
複雑なリズム、パズルのように入り組んだ構成を持ったオリジナルの楽曲を、
コーエンの超絶技術でスリリングかつ野性的にに演奏する。イスラエルのJAZZシーン、なかなかかっこいいです。

To Pimp a Butterfly / Kendrick Lamar (2015)


グラミー賞を獲得して勢いに乗っている最も旬なラッパー、Kendrick Lamarのサード・アルバム。これはめちゃくちゃかっこよかったです!ゲストとプロデューサー陣も凄いことになってますが、本当に全曲申し分ない出来で、次世代のポスト西海岸ヒップホップをこれでもかと堪能出来ます。






Natalie Prass / Natalie Prass (2015)



米オハイオ州クリーブランド生まれの女性シンガー・ソングライター、Natalie Prassのデビュー作。
ボストンのバークレー音楽大学を1年で中退し、ナッシュヴィルで音楽活動を開始。マシュー・E・ホワイト運営のレーベル〈Spacebomb〉と契約し、今作でデビュー。
70年代後期のビックバンドやジャズ、80年代R&Bやソウル・ポップの影響を感じさせる洗練された楽曲群が並ぶ良作でした。

Viet Cong / Viet Cong (2015)

カナダ注目の4人組インディーロック/アートロック・バンド Viet Cong のデビューアルバム。
以前 Women として活動していた Vo/Ba の Matt Flegel 、Dr の Mike Wallace を含む4人組。
極めて攻撃的な音がひしめくインダストリアル・パンク作品でありながらも、ソングライティングがしっかりと練られているがゆえに耳馴染みはとても良く、ポップかつアングラでパンク。聴けば聴くほどズブズブとハマっていく良盤。


2015年4月12日日曜日

TRUST / 18+(2014)

ロンドンの老舗クラブFabric傘下に位置する注目のベース・ミュージック・レーベルHoundstoothから、LAのJustin Swinburne & Samia Mirzaの男女2人、18+による待望のフルアルバム。
ベースミュージックを軸としながらも、ヒップ・ホップ、エレクトロニカ、R&Bなど様々な要素がブレンドされた「今」を感じる最先端でハイブリッドなサウンドが詰め込まれた内容!とってもかっこいいです。






2015年4月9日木曜日

僕の好きなクラシック(バッハ編)

このブログの趣旨とは真逆なので今まで書いていませんでしたが、クラシックが大好きです。(あまり詳しいわけではないのですが)
特に最近、再び波がきていて、バロックから現代まで順番に聴いていっています。
中でもレジェンドであるバッハの、僕の好きな作品をいくつがご紹介していきたいと思います。




定番ですが、グールドのバッハ。急速なピッチなど独自の解釈のモダンなバッハを聴ける。ミニマルミュージックとしても大好き。






長年に渡り日本の音楽界を牽引してきたチェリストの藤原真理さんの、
もう、本当に素晴らしいとしか言えない演奏が堪能できる。






イタリアの室内楽団、イ・ムジチ合奏団の素晴らしいヴァイオリン作品。





ちょっとした珍版。オーケストラの作品が続き、後半は演奏のスピーキングティーチャーを収録。結構面白い。






この作品も本当に素晴らしくて、特に疲れて何もやる気がでない時は、pablo casalsの心地よいチェロを聴く。








カンタータ群の中でも飛び切りの名曲ふたつ。140番、147番共に神への感謝に包まれた優しい曲想が聴く者 の心を慰めます。








リヒトーによる宗教音楽であるマタイ受難曲。
壮大で慈悲深く、神秘的でもあり、音楽を聴く感動と格闘したい歴史的名盤。
朝から大音量で聴きたい。

lustmord /lapalux (2015)



フライング・ロータスが惚れ込み、ポストR&B~インターネット世代を牽引するlapalux のセカンド。
今作は 「覚醒状態から睡眠状態への変遷意識下における経験」がテーマとなっており、丁寧に編み上げられた楽曲は、レトロフューチャリスティックで空想的、まるで『ブレードランナー』や『2001年宇宙の旅』の世界を連想させる。またフライング・ロータスやボノボ作品への参加で知られる実力派ヴォーカリスト、アンドレヤ・トリアーナが参加。lapalux ならではのエモーショナルな美学の極地として完成した傑作。



CHAMBERS / CHILLY GONZALES (2015)


カナダ出身の天才音楽家チリー・ゴンザレスが、中毒性の高い大名盤『Solo Piano II』に続く待望の新作『Chambers』をリリース、自分的今年の新譜の中ではすでにベストの大傑作。
今作ではタイトルの通り、室内楽の現代的解釈を追求し、ピアノと弦楽四重奏のための作品として完成し、チリーがハンブルクを拠点とするカイザー・カルテットとの関係を深めていく中で制作され、ロマン派時代の室内楽を現代のポップとして再構築した作品。
現代的解釈なミニマリズムなピアニストはもとより、ラップやアンビエント、イージーリスニング、アヴァンギャルドに由来する様々な表現が、ストリングスの美しい響きと見事に共存しています。






Hinterland / LoneLady (2015)



マンチェスターのポストパンクミュージシャン、LoneLadyのセカンド。
ESGやマキシマム・ジョイを彷彿とさせるエッジー なファンク・グルーヴを熟成させると同時にスロッビング・グリッスルやキャバレー・ボルテール といった80年代のインダストリアル・ミュージックを掘り下げ、
ア・サーテン・レイシオを彷彿 とさせるメタリックなパーカッションから、プリンス&ザ・レボリューションから派生したウェン ディ&リサにも通ずるフィメール・ファンクまで、異形のファンクグルーヴが収録されている。
ヴォーカル、ギター、キーボード、チェロ、ドラムマシーン他、すべてを 彼女自身で担当し、レコーディングもミックスも自身のホームスタジオで行った後、アメリカ、ミ シガン州の工場地帯にある人里離れたスタジオでビル・スキッベ(スティーヴ・アルビニの門下生 にし て、ザ・キルズやザ・デッドウェザーを手掛けるプロデューサー/エンジニア)のもとで、かつ て、スライ・ス トーンが所有していたミキシング卓やクラフトワークやプリンスが使用していたことでも知られる ドラム・マ シーン、様々なヴィンテージのシンセサイザーを用いながら、楽曲をさらに深化、発展させ、完成した。





2015年3月26日木曜日

Perpetual / Ryuichi Sakamoto, Taylor Deupree, Illuha (2015)




坂本龍一と、アメリカ・ニューヨークのエレクトロニカレーベル・12kを主宰するテイラー・デュプリー、そして12kのアーティストであるILLUHA(コリー・フラー&伊達伯欣)の3組によるコラボライブの音源。
録音は2013年夏に山口・山口情報芸術センター(YCAM)の10周年記念イベントの一環として行われた、ピアノ、ギター、オルガン、シンセサイザーを使った4人の即興パフォーマンスより。
「永久の」を意味する「Perpetual」と名付けられた本作は、シンセサイザーや加工されたギターの柔らかな音色によるアンサンブル、プリペアドピアノのサウンドが静かに漂うセクション、フィールドレコーディングとともに紡がれていく繊細な美しいピアノのララバイという、3部構成で静かに、そして美しく展開していく。





The Blue Notebooks / Max Richter:(2015)






映画音楽だけでなく、ポスト・クラシカルのアーティスト、プロデューサー、作曲家として高い人気を誇るマックス・リヒターのソロ2作目。カフカの“The Blue Octavo Notebooks”と、チェスワフ・ミウォシュの“Hymn of the Pearl and Unattainable Earth”よりインスピレーションを得て作曲された作品群。この作品の基調となるのはチェロにヴィオラ、ヴァイオリンといった弦楽器とピアノで、絶望的な悲しみや重苦しい不安を掻き立てる陰鬱な旋律が全編を覆っている。
この録音はオーディオファイルとしても素晴らしく、地鳴りのような低音は圧巻。














Comme des Garcons 2015 F/W Collection. music by  Max Richter

2015年3月14日土曜日

Wallflower / Diana Krall (2015)




JAZZシンガー、ダイアナ・クラールの2年ぶりの新作は、巨匠・デイヴィッド・フォスターとタッグを組んだポップス・カヴァー作品。
1960年代後半から現在までダイアナにインスパイアを与えてきた永遠に輝くポップ・ソングの数々をフォスターの豪華アレンジで歌う。
"デスペラード""アイム・ノット・イン・ラヴ""ドント・ドリーム・イッツ・オーヴァー"など日本でも長年愛されているナンバーの数々をデイヴィッド・フォスター一流の壮大なアレンジで美しく歌う。






2015年3月8日日曜日

SLEEPSTEP / DASHA RUSH (2015)

実験テクノシーンで大きな注目を集めるFullpandaレーベル主宰のロシア人女性エレクトロニックミュージック・プロデューサーDasha Rushの作品。
本作は「sonar poems for my sleepless friends」(眠れない友人達のための水中音波探知機のポエム)というサブタイトルがあり、アルバムのコンセプトにもなっている。ミニマルでエクスペリメンタル、そしてダビーでインダストリアルな様々な表情を持つアンビエントサウンドと、複雑なビート、ポエトリーリーディング、またピアノや賛美歌などのクラシック的な要素を、水中探査機が巡る深い海を連想させるような神秘的な雰囲気をまとわせながら繊細にコラージュさせた、非常にシネマティックな内容。







RADIO VIETNAM / MARK GERGIS (2015)



今やSUBLIME FREQUENCIESの中心的存在として活躍するMARK GERGISによる、SFには欠かせない久しぶりのラジオ・コラージュ・シリーズ2015年新作のべトナム編。
東南アジア各地を転々としながら興味のアンテナを張り巡らせ続けている希代の音楽発掘人MARK GERGIS。2013年12月から14年11月にかけハノイとホーチミンを中心に長期間滞在し、政府系、独立系、マスメディアに海賊局と、各所から流れてくるAM/FM電波に耳と神経を傾け続けること一年近く、、。 
数少ない少数民族系の放送から全土にはびこる西洋化しきったポップ・ステーションに偏在する地方局まで、音楽、ニュース、トークショウ、CM、混入するノイズ音、、、等々をすべて平等に取り上げ、切り取り、淘汰し、関連付け、組み立てる途方もない作業の末に完成した本作は、70分に及ぶ新たな創造的プログラムとして改めて全世界に提示される。 
エレクトリック・ギターから一弦楽器ダンバウ、ニューウェーヴ風味にヒップホップ、中華風に西洋風、ヴォーカルチャントに子供ヴォーカル、カラオケ・シンガロング、伝統打楽器に打ち込み、ラジオジングル、コメディ、英語番組に早朝のエクササイズ。民俗音楽、伝統音楽、ポップ・ミュージックが混在融合異化昇華変容したもうひとつのべトナムの生。
生真面目な民俗学や現代ヴェトナム研究には決して使えないエキサイティングな新発見満載です



Obaa Sima / Ata Kak (2015)





ガーナ出身のAtta Owusuによるソロプロジェクト。トロントに移住し乳飲み子を育てながら自宅のリビングルームやお風呂場で一人で音楽制作に没頭する。
1994年にガーナとカナダだけで”Obaa Sima”のカセットテープを50個リリース。ラップ、シカゴハウス、ファンク、ポップス、そしてガーナ発祥のハイライフの要素がちりばめられたマジカルな作品!
今回初CD化!!1994年にガーナでこんな音楽が生まれていたことは奇跡に近いし(ビースティ・ボーイズと同じ時代です!!)こういう辺境系の音楽ってやっぱり面白いです。



Panda Bear Meets The Grim Reaper / Panda Bear (2015)



アニマル・コレクティヴの創始者パンダ・ベアことノア・レノックスによる3年ぶりのソロアルバム。
サイケデリックでキャッチ―で最高も仕上がり。アニコレファンは必聴。




2015年1月21日水曜日

Vulnicura / Bjork (2015)



ネット上への流出があり、前倒しで本日英iTunesでリリースのビョークの最新作。
一通り聴いた感想では、ここ数作品の中では実験的要素は控えめで、最も美しくそして歌と向き合ったと感じる本当に素晴らしい作品。
彼女はこの新作で、失恋の前後の「気持ちの時系列」をそれぞれ3曲ずつで「かなり正確に描写」したと述べているそうだ。



A Year with 13 Moons / Jefre Cantu-Ledesma (2015)


サンフランシスコの音響系レーベルRoot Strataのオーナーを務める電子音楽家Jefre Cantu-Ledesmaの新。ノイズにきらきらと輝くようなドローン・サウンドが美しく折り重なっていく曲が続く、美しいノイズサウンドアルバム。