2015年8月29日土曜日

Faith In Strangers /ANDY STOTT (2014)


テクノの流れをインダストリアルな方向へと変えた一人、ANDY STOTT の3作目となるアルバム Faith In Strangers。女性ヴォーカルをフューチャーした暗黒の実験テクノは、耽美なベールを身に纏い、テクノを機能的ダンス・ミュージックから解き放ち、その暗黒領域をさらに拡張し、より深部で仄暗い光を灯すかのような音像と揺らぎを築きあげている。


le Silence de l'exode / YOM (2014)


フランスのクレズマー・クラリネット奏者のヨムが放つ今作は、旧約聖書の「出エジプト記」をテーマにした14章からなる壮大なる組曲『エクソダスの静寂』。2012年7月にパンタンで初演されて以来、1時間ノンストップのダイナミックでシアトリカルなパフォーマンスは各紙で絶賛された。3300年前モーゼによって導かれてエジプトを出発するユダヤの民の神秘に迫るクラリネットによる叙事詩。大変素晴らしい傑作です!
この素晴らしい作品との出会いがキッカケで、最近現代音楽のクラリネット奏者の作品を聴き漁っています、、、(またブログでも紹介していきたいと思います)




Adams: Absolute Jest & Grand Pianola Music / John Coolidge Adams(2015)


アメリカのクラシックにおけるミニマリストであり作曲家、ジョン・クーリッジ・アダムズの最新作。
当初は、グラスやライヒ、ライリーのような純然たるミニマリストとして知られていたが、近年の成熟期の作品においては、ミニマル・ミュージックが色彩的な和声のパレットと豊かな管弦楽法に結び付いた、新ロマン主義的傾向も見られ、ポスト・ミニマルと見なされる作品を生み出し続けている。



Butter / Hudson Mohawke(2009)


最近新譜がリリースされたのですが、落ち着いてしまってあまり面白くない作品でした。ってことで、前作のこちらをご紹介。
ハドソン・モホークは7 歳でジャングル&レイヴの洗礼を受け、10 歳で初のミックス・テープを作り、12 歳でプレステのみで曲を作りをスタート。その後14 歳という若さでターンテーブルの世界大会:DMC とITF で史上最年少チャンピオンに輝くなど、驚くべき実力と才能を兼ね備えた早熟クリエイター。今やグラスゴーを飛び越えL.A の最重要イベント”Low End Theory”等、L.A. のアンダーグラウンドシーンにおいても欠かせない重要人物の一人となった。
彼はエイフェックスツインのような童心と狂気、90年代ゲーム音楽(実際初期はプレステで音楽を作っていた)、ヒップホップとエレクトロニックサウンドのテイストを融合させ、グリッチ・ホップを先取りし、聴いたもの踊り狂わせた。しかし彼の楽曲はそれだけに留まらなく、聴く者を退屈させない目まぐるしさとキラメキを兼ね備えていて、根底にあるヒップホップのグルーヴで一見とっちらかって聴こえるグルーヴが実は非常にまとまっているのも魅力のひとつ。