2014年2月20日木曜日

Warpaint / Warpaint (2014)


2010年のデビューアルバム「The Fool」で有名になったロスのガールズバンド、Warpaintのセカンド。結構リアルタイムでは注目している新世代のバンドの一組なのですが、聴いてみると、前作と違い今作は何とも掴みどころのない作品でした。
バンド名をセルフタイルにつけているので、彼女たち自身が納得のいく自信のある作品を創り上げたんだとはうかがえまが、、。
しかし肝心の楽曲は、より様々な要素が導入され(近年のトレンドであるR&Bやギターの彼氏のがジェームス・ブレイクなので、その影響?もあったり、アンビエントだったり)でもそこからバンドとしてオリジナリティにアップデートされているのか?と聞かれると、チョット首をかしげてしまう。
ヴィジュアルの見せ方もカッコイイし、ガールズバンドだし、注目しているので、次作に期待したいと思う。




Terra Da Luz / Mafalda Arnauth  (2014)


春に向けて、こんな1枚はいかがでしょうか?ポルトガルの歌手でジャンルはファドです。
カティア・ゲレイロ、ミージア、カマネなどポルトガルで活躍する新世代のファド歌手たちにに並ぶ傑作です。何と言っても声が素晴らしい。日本ではあまりファドに馴染みがないけれど、アルゼルチンでは近年人気のジャンルでもあり、アルゼルチン盤も特別編集でリリースされているそうです。


manners / 藤原ヒロシ (2013)



昨年10月リリース、H.F氏久しぶりのアルバム。しかも全曲氏のボーカル入り。
手にいれて、最初聴いた時はやっぱりボーカルがあまり上手くないせいででうまく自分の中に入ってこなくて(笑)
でも、しばらくしてまた聴いて、としているうちに、氏の声にも慣れ(笑)すっかり愛聴盤となり、今では大好きなアルバムです。
楽曲はとにかくメロウで言う事なし。ジャンルも楽曲ごとにバリエーションが多く、ロスから派生しているチル・ウェイブ的なもの、ファンクやディスコ、シティポップ、アコギ、アーバン・ハウス、ラテン、などなど、氏の幅広い音楽センスが「メロウ」という括りで繋がって1枚の作品を作り出しています。
歌詞も、「ルブタンのヒールを鳴らす」、「ナイキの紐」など氏らしい固有名詞が出てきて、とてもお洒落です。




2014年2月15日土曜日

Dubna / Vtgnike (2014)




モスクワ拠点に活動するVtgnikeの最新作。今までも常にエクスペリメンタルで型にはまらない彼なりのダンスミュージックを提示した作品を何枚かリリースしており、ロシアのレーベルRADからは2枚出している。
モスクワの地元のアンダーグラウンドなパーティーでは名の知れたDJであり、別名儀Myownでは(若干)テクノやハウスに歩み寄った作品もリリースしてきた。
新作である今作『Dubna』というタイトルは、「科学の町」と呼ばれるモスクワ州ドゥブナから来ているそう。
作品はダウンテンポ~JUKEを取り入れ、硬めの音が多く、非常にロシアらしい冷たいアンダーグラウンドなダンスミュージックに仕上がっている。



2014年2月12日水曜日

Benji / Sun Kil Moon (2014)


ロウと並んで、スロウコア/サッドコアと呼ばれるジャンルの象徴的な存在として、未だに語り継がれる伝説的なバンド、レッド・ハウス・ペインターズのフロントマンであるマーク・コズレックのRHP解散後に始動したプロジェクト、Sun Kil Moonのニューアルバムが到着。
今作も聴く前から良いのはわかりきっていたのですが、ホントに良いです。胸をかきむしられるような郷愁と安らぎを感じさせる唯一無二の歌声と楽曲。
そして今作にはゲストとしてSonic YouthのSteve ShelleyやPostal Serviceの作品にも以前参加したJen Wood、 Casiotone for the Painfully AloneやAdvance Base名義で知られるOwen Ashworth、Will Oldhamなども参加している。







Hardcore Traxx: Dance Mania Records 1986-1995 (2014)


昨年見事に復活を果たしたシカゴハウスの伝説的レーベルDance Maniaの1986年から1995年の傑作音源をUKのStrutがコンパイル!Houseの原点にある猥雑なグルーヴを見事に体現したこのレーベルの魅力がグッとつまった1枚となっており、HOUSEミュージックのクラシックであり聖典とも言える24曲を収録!音はチープでクールで今の時代にあらためて聴いてまさにカッコイイと思えるサウンドでもあり、DJはもちろんクラブミュージック好きの必聴盤となっております。






2014年2月9日日曜日

Aljawal / Débruit & Alsarah (2014)


ベースミュージックで久しぶりに好みでグッとくる作品に出合いました。新世代のR&Bミュージックを感じます。
辺境・世界の音楽の様々な要素をベース・グライム以降のヒップホップ・ダンスミュージックのビートでファニー&クールに展開する、フランス人トラックメイカーDebruitの才能が、北アフリカ・スーダンの女性シンガーAlsarahをフィーチャーすることで、よりアラビックな妖しさと、北アフリカの乾いた感覚とソウルが、JUKEのビートとのオリジナルのバランスで絡んでまぐわった、キュートなのにエッジの効いたカラフルさで迫ってきます。
ワールドミュージックの最新型のひとつの形でしょう。全曲捨て曲なし!Cool!!




2014年2月8日土曜日

Foley Folly Folio / Pinkcourtesyphone (2012)


先日リリースされたセカンドアルバム、PINKCOURTESYPHONEを試聴したらとても良いアンビエント作品だったので、まずはファーストからと思い、こちらを先に購入しました。エロスと狂気が一体化したドローンサウンド。このマネキンのジャケットもセクシーで素敵です。
今作のコンセプトは、「1960年代の素敵な洋服を着た主婦たちが、ソファーにもたれながら窓の外をものうげに見つめ、そしてゆっくりとカクテルをすすり、精神安定剤をすこし飲む。」という物語のようなシーンのエッセンスを捕らえ音で表現したという作品だそうです。
ほのかなメロディーを感じさせるような、淡くデリケートな音のレイヤーによって生み出される、ロマンチックでエレガント、そして狂気を感じるアンビエント・サウンドの数々。音がこのジャケットの世界観とも非常にリンクしていて本当に素敵です。早朝4時くらいの夜が明ける前の静かな時間帯に、ひっそりと聴きたい作品。




2014年2月6日木曜日

Keep looking at the window / Desktop Error (2014)


大好きなタイのバンド、Desktop Errorの待望の最新作!!3年前タイに旅行に行った時に現地のレコ屋で購入して知って、以来彼らの虜になり大ファンになりました。
去年は初の来日もしたりして、日本のイベンターの方は今後も是非呼んでいただいて日本のリスナーに紹介して欲しいな。
今回もCDはタイ国内でのみ購入可能ですが、今作からiTuneでの販売も開始されたので、皆さんも聴いていただけるかと思います。
彼らの特徴は、やはり高い楽曲センスとオリジナリティ。シューゲイザー、タイフォーク、タイの伝統音楽、ポストロックを飲み込んだ、西洋のロックにはない独自のコード進行、空気感のある作品を作り出します。それでいて、とても耳馴染みのよいポップさ。もう最高です。
前作も最高だったんですが、今作も素晴らしい!さらにダイナミックに、大きなグルーヴを纏い、確実に進化していっています。







2014年2月5日水曜日

Pull My Hair Back / Jessy Lanza (2013)


カナダ・オンタリオを拠点に活動する女性プロデューサー/シンガーのJessy Lanzaのデビューアルバム。アルバムを通じて、R&Bソングライターとして広範な音の探求する姿勢が感じられる作品。
彼女はウィスパーボイスが特徴なのですが、ヒットしそうなキャッチ―な曲、実験的R&B、JUKEなど最新のクラブミュージックをさり気なく取り込んだ曲、などが、彼女の柔らかい声によってとても自然に、そしてロマンチックに紡がれていきます。まだ未完成な部分も多いけれど、今後良いとこまで伸びそうなアーティストだと思うので、チェックしておいて損はないでしょう。



Slow Focus / Fuck Buttons (2013)




UKブリストルの2人組Fuck Buttonsの3rdフルアルバム。
トライバルなブレイク・ビーツ、サイケなシンセ、美しいシンフォニック、ノイズ系ドローン、実験的エレクトロニカ的なサウンド。彼ら独自の陰湿なダンス・トラックが揃っていてカッコイイ。全7曲なのですが、どの曲も10分近い長尺ながら全くダレません。プリュスの14-15年秋冬コレクションでも使われていて、そちらもとてもカッコよかったです。


Devotion [The Gold Edition] / Jessie Ware (2013)



こちらもイギリスの女性SSW作品。2012年作品なのですがまだ購入しておらず、リミックスなど8曲追加のゴールドエディションが去年リリースされてたので購入しました。
シャーデー、ホイットニー・ヒューストンをはじめとした80年代のソウルの空気を吸い込みながら、アメリカのR&B、リアルタイムで経験したであろうUKガラージやダブステップなどのクラブカルチャーの影響を消化しながら作り上げたデビューアルバムである、今作の『Devotion』。良作でかなり完成度は高いと思います。
作品の曲順がまた良くて、シャーデー、ホイットニーを思わせる80年代ソウル~90年代クラブミュージック~ダブステップR&B、感動的なバラッドと、通して聴ける完成度の高い作品。
もっと早く買ってたら良かったなー。


If You Knew Her / Zara McFarlane (2014)


今やブルーノートを代表するシンガーとなった、ホセ・ジェイムズに続きジャイルス・ピーターソンが発掘した女性ジャズ・シンガー、ザラ・マクファーレンのセカンド・アルバムがリリース。ニーナ・シモンやロバータ・フラックに例えられる温かみと艶のある歌声、1曲目で聴くことのできる新しいJAZZボーカルの可能性。ローラ・マヴーラ、リアン・ラ・ハヴァスなどに続く、UK女性SSWの新たな才能。
とてもカッコイイです。