2013年10月30日水曜日

ロスト・メモリー・シアター Act-1 / 三宅純 (2013)


狂気性、エロス、をキーワードに音楽を考えていった時、まず思い浮かぶのが三宅純氏である。
そんな映画音楽界の重要人物でもある、三宅純氏の最新アルバムがリリースされたので購入してきました。今作では「耳で聴く映画・目でみる音楽」がコンセプトになっていて、今までに聴いたことのない音楽を目指して制作されたそうだ。
冒頭に書いたとおり、今作でも音楽に愛撫されるかのような、セクシーかつエレガント、そして狂気を纏ったような曲が続く。もう最高に素晴らしい作品。今のところの、今年のトップ3に入るくらい好きな作品かな。
参加ミュージシャンも、アート・リンゼイ、デヴィット・バーン、ピーター・シェラーetcなど豪華。

音楽はこちらの純さんのオフィシャルサイトで聴くことができます。
http://www.junmiyake.com/
まずは、一曲目のAssimétricaを是非聴いてみて下さい。





こちらは、純さんが手がけた素晴らしい映画音楽のサントラ。ヴィム・ヴェンダース監督の「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」です。
2009年に、この世を去った天才舞踊家ピナ・バウシュを追ったドキュメンタリー的ダンス作品。
鳥肌が立つほど素晴らしいアート作品、映画となっておりますので、まだ観たことのない方は音楽と共に楽しんでみてはいかがでしょうか。









2013年10月24日木曜日

WORLD OF ARTHUR RUSSELL / ARTHUR RUSSELL(1993)

70年代ニューヨーク、チェロを学び、前衛音楽などへも傾倒しアヴァンギャルドなチェロ奏者として活動。
ドラッグと仏教に心酔し、チェロにダンスミュージックを融合させた、ミニマルミュージックを演奏し、ディスコを革新し、初期のトーキング・ヘッズに参加し、数多くの歌を作り、そして歌ったアーサー・ラッセルという伝説。
演奏楽器はチェロに限らず様々な楽器を使用、交友関係も幅広く、ニューヨークでは有名なところだと詩人アレン・ギンズバーグや現代音楽の作家フィリップ・グラスらと親交を結んだ。
完璧主義者としても知られ、音源は数多く制作していたが、92年にエイズで亡くなるまでに流通した作品はごく僅か。(彼の死後、今作のような生前の音源を集めた編集版が数多くリリースされている)
今作では彼のダンスミュージックサイドを存分に味わうことができる名編集盤。
New Wave、現代音楽、ハウスにとどまらず、ミニマル・ミュージックへの影響は計り知れず、今聴いても抜群にカッコイイ音楽の数々。
時代を越えたエクスタシーを、彼の残した音楽から味わってみてはいかがでしょうか。



2013年10月16日水曜日

R Plus Seven / Oneohtrix Point Never (2013)


実験音楽~現代音楽シーンで、熱い注目を集めるアーティストであり、Warpとの契約も大きな話題となったワンオートリックス・ポイント・ネヴァーの新譜。
音楽の歴史上で言うところのスティーヴ・ライヒ、フィリップ・グラス、ギャヴィン・ブライアーズ、ブライアン・イーノ、ハロルド・バッド、クリスチャン・フェネス、エイフェックス・ツインなどに並び、彼からかバトンを受け取ったかの如く、非常に高いクリエイティビティを発揮している音楽家だと思う。
アルバム毎に作品性を変化させてきているけど、今作では今までの集大成でもあり、高い実験性、それでいて幅広いリスナーに心地良く音楽を届けられる秀でたバランス能力がこれまでになく見事に発揮されている傑作。
ドローン~エレクトロニカ~実験音楽ファン必聴の作品であるのは間違いない。


Hotel Souza / Karen Souza (2013)



アルゼンチンのJAZZボーカルの作品です。これは素晴らしかったです。声だけで、一曲目試聴して即買いでした。本人のルックスも素敵です。
声が語りかけるようなウイスパーヴォイスが艶やかで色っぽい。
タイトル、ジャケット通り、高級ホテルで過ごすひと時をイメージした作品なんでしょうね。
アルゼンチンのパリとでも言いたいお洒落な作品。秋の夜長に是非聴いてみて下さい。



2013年10月12日土曜日

琉球レアグルーヴ ~Shimauta Pops in 60's -70's


先日沖縄の音楽を掘っていたら、こんなものを見つけたので即買いしました。ジャケットとタイトルだけで、もうすでに買うの決定です。
これが、なかなか凄い内容で、、、いやはや、楽しませてもらいました。
タイトル通り、60年代~70年代にかけて、沖縄ローカルで作られ、地元のラジオ・テレビで流れていた曲の数々。民謡である島唄を、黒人音楽であるジャズやR&B、さらにはラテンのようなアレンジを施した、珍しい音源の数々。
(ちなみに「ボサノバ・ジントーヨー」というタイトルの曲が収録されているのですが、全くもってボサノバとは離れすぎた仕上がりの曲で爆笑してしまいました)
この、チープな昭和歌謡感覚、チルなダンスミュージック的なグルーヴ感、でも、今まで聴いたことのあるものとは全く違うサウンド。もう、最高です!



どうですか?ヤバくないですか?

LIVE / The Wooden Glass (1972)



最近お店の音楽用にフリーソウル系でまだ聴いたことないのが欲しいなと思って色々と探していて、たどり着いたうちの1枚。ヴィブラフォン奏者のJAZZ FUNKアルバムです。

これはちょっと、本当に凄かった言うか、DANNY HATHAWAYの「LIVE」と肩を並べても良いくらいの名盤なんじゃないでしょうか。ぶっ飛びました。
冒頭の「Monkey Hips And Rice」から乱舞する爽やかな音色を出すヴィブラフォンにあるまじきヴァイブとファンク・ビートの連打で演奏は一気に沸点まで昇りつめ、幾度となく繰り出されるファンキーフレーズですでにトランス状態に。
続く「We've Only Just Begun」「Joy Ride」もメロウかつファンクネス爆発。怒涛の盛り上がりを見せ、ドラマティックスのカバー「In The Rain」、アレサフラクリンのカバー「Day Dreaming」ではメロウネスで溶かされて泣けます。いやはや最高。

1972年、Indianapolisの19th Hole Night ClubでのLive。



 



           

2013年10月10日木曜日

The Cool of the Day / Karen Gibson Roc(2012)


凄く好きなポエトリーリーディングのアーティストで、ファーストは結構衝撃を受けて大好きになって、早く新譜出ないかなー、、、ってずっと待っていたら、配信限定で新譜のリリースしていました。しかも去年、、、(oh my god!!)ということで、早速iTuneで購入して聴いております。             
前作同様、シネマティックで浮遊感のあるトラック上に、艶かしいKARENのボイスがのるスタイル。
ジャジーなバック・トラックとの絡みも相変わらず抜群。とてもお洒落な音楽です。最高。




GO CINEMANIA REEL 4 スクリーミング ア ゴーゴー (2000)


最近中古でジャケ買いした和物コンピなのですが、これが大正解でした。
中身は日本の昭和のアングラ映画の主題歌やサントラのごっちゃ煮。場末のキャバレーを連想するサイケなシンセサウンド満載。しかもおまけでポスターも付いてて、それも超カッコイイっていう最高な1枚。監修・選曲は中原昌也氏。さすがのセレクトでした。
以下、収録曲。



1. 殺しのブルース 2. 「かぶりつき人生」劇伴 3. 「落葉の炎」劇伴 4. 「女囚さそり第41雑居房」劇伴 5. 「残酷おんな情死」劇伴1 6. 「俺に触ると危ないぜ」劇伴 7. 「人間狩り」劇伴 8. 「ノストラダムスの大予言Catastrophe-1999」劇伴1 9. 「新女囚さそり・701号」劇伴1 10. 「新・ハレンチ学園」劇伴 11. 「女の警察 乱れ蝶」劇伴 12. 「広域暴力・流血の縄張」劇伴 13. 「幽霊屋敷の恐怖・血を吸う人形」劇伴 14. 「わが命の唄 艶歌」劇伴 15. 「女囚さそり・けもの部屋」劇伴 16. 「女の手配師 池袋の夜」劇伴 17. 「ノストラダムスの大予言Catastrophe-1999」劇伴2 18. 「女囚さそり・701号怨み節」劇伴1 19. 「野蛮人のネクタイ」劇伴 20. 「ふるさとポルノ記・津軽シコシコ節」劇伴1 21. 「ふるさとポルノ記・津軽シコシコ節」劇伴2 22. 「三匹の野良犬」劇伴 23. 「女囚さそり・701号恨み節」劇伴2 24. 「関東破門状」劇伴 25. 「週末屋繁冒記」劇伴 26. 「残酷おんな情死」劇伴2 

27. 「みな殺しの霊歌」劇伴 


    channel ORANGE / Frank Ocean(2012)


    R&Bはやっぱり好きでちょこちょこ聴いてるのですが、Frank Oceanのファーストは本当にお洒落でカッコよかった。もう最高。鮮麗されたDrakeのダークミニマルなヒップホップ、James Blakeの先鋭的なソウル、それらの上をいく素晴らしい作品。トラックがまずカッコイイし(先鋭的なのに、そうとは感じさせないスマートさが凄い!)、何よりそこにのる歌声がもう神がかっている。今後のブラックミュージック界に一石を投じた名盤なのは間違いないです。今後も楽しみ。
    そういえばもうすぐ、ロバートグラスパーの新譜の発売ですな。しっかり予約してあります。とても楽しみだ!





    The Early Years / Donna Regina (2006)


    ドイツ・ケルン在住の夫婦デュオ、Donna Reginaの、1992年から1998年の間にリリースした初期5枚のアルバムからの楽曲を収録したコンピレーションアルバム。
    NEW WAVE、ラウンジ、ボッサ、アコースティックなどを アンビエンスでアンニュイなエレクトロニックポップサウンドにまとめあげています。
    透明感のあるウィスパーボイスが、ムードが出ていてとても好きです。



    2013年10月3日木曜日

    DEUTER / aum (1972)

    近年も精力的に活動を続けるドイツ出身のマルチインストゥルメンタル奏者 GEORGE DEUTER によるプロジェクト DEUTER の72年リリース作品。 シンセサイザー、アコーステックギター、パーカッションによるエレクトリック&土着的なサウンドとフィールドレコーディングによる様々な自然音で構成された、ドローン~民族ジャズ~ニューエイジサウンド。
    実験性を感じる音作りながら、孤高なる高みに登りつめた癒しのサウンドを展開している。
    このサウンドを流しながら、思考に耽ってみる。気がつけば、深いゾーンに入り込んでいるはずだ。