2013年12月14日土曜日
Invisible In Your City / Gang Colours (2013)
昨年リリースのファーストアルバムThe Keychain Collectionで注目していたGang Coloursの2ndアルバムが早くも到着。
前作は、インストがアルバムの約半分、ジェイムスブレイク+ボーズオブカナダ的な室内的ポストダブステップ+静かなピアノ作品でしたが(ジェイムスブレイクの後だったので、正直後追い感も否めなかった)今作では飛躍的な成長を遂げております。
歌を前面に出した結果、その奥のサウンドもより深みを増していて、幾重にもなったレイヤーの隙間から覗く色の変化が美しく響きます。ジャケットはウイリアム・クライン的な大胆なアートワークの上にこのポップな書体っていうのがカッコイイ。年末に、なかなか良い作品を手に入れました。
Channel Pressure / Ford & Lopatin (2011)
何度かこのブログにも登場している、Oneohtrix Point NeverことDaniel Lopatin の別プロジェクトの音源を手に入れました。
今作品のテーマは、音の3D化。映像分野の3D化が進むなか、何故音は3D化しないのか?音の分野は遅れているんじゃないのか?という疑問から作品制作がスタートしたそうです。
(思えばコーネリアスが2001年にPOINTという作品を出して、音響効果と視覚的効果も使い音の3D化を試みたけど、あまりこの3D音楽の分野ってそれ以降伸びてない気がする)
さて、今作ですが、是非ヘッドフォンで聴くいて下さい。
Oneohtrix Point Neverとは全く違う、80年代直球のエレクトロポップを展開していくのですが、結構凄い音が鳴っています。
自分、今iPodの圧縮音源で聴いてますが、それでも物凄い。立体的で遠近法を用いた音の数々が迫り狂ってきます。音が立ちまくり。むしろ迫り狂いすぎて完全に耳が疲れます。笑(サラッとヘッドフォン使わずにBGMとして流してると普通の聴きやすいエレポップなんですがね、、)
あとは、ステージでこれにどんな演出をするかだな。(映像よりも客席含めた立体的な照明デザインがいい気がする)
マイルーム・マイステージ / 泉まくら (2013)
福岡在住MC、泉まくらによる昨年リリースのデビュー作EP、「卒業と、それまでのうとうと」に続く待望のファーストフルアルバム。前作がとてもお気に入りだたので、待望のファーストです。
ジャンルは一応ヒップホップになるのですが、普通の10代の女の子の鼻歌的なラップで、それが逆に新鮮で結構初めて聴いた時は結構衝撃的でした。そして歌詞もとても感触が面白い。
トラックも前作以上にカッコイイ。ジャズ、ダブ、シティポップス(tofubeatsみたいな2013年以降のシティポップス的なシンセ使い)などの要素を巧みに使い構築している。
ヒップホップリスナー以外にもオススメの一枚。日本産の2013年的な音楽だと思う良盤です。まくらちゃん大好き。
2013年12月10日火曜日
Treasure Hunting Vol.2 / V.A (2013)
フランスのアンダーグラウンドレーベルASTRO LABからのリリース。
アンドリュー・ウェザーオールが現在その魅力を押し広げる「ヒプノ・ビート」と呼ぶBPM120の極上のコンピレーション。
サウンドはバレアリック~セカンドサマーオブラヴを通過したディープなシンセの洪水。 煌びやかなシンセを配したディスコトラックやニュースクールなヴァイヴを放つアシッドハウス、ロウハウスともクロスオーバーする程よいテンポで絶妙な「ぬるま湯の湯加減」をキープしたトラックが2枚組23トラックに渡って展開。このサウンドはお洒落です。そしてカッコイイ!
Ghosted Note II / V.A (2012)
Desktop Erroe、PLOT、Talklessなどが所属する大好きなバンコクのレーベル、SO:ON DRY FLOWERがレーベル設立10周年を記念して発売したコンピレーション。全曲新曲。配信限定で発売していたのを最近知り、慌てて購入しました。バンコクのアンダーグラウンドシーンの今を知ることのできるコンピ。
感想としては、もっとタイならではの個性とトゲトゲしさがあっても良かったのでは。しかし、普通に良曲多し。捨て曲ないです。Two Million Thanksとか初めて知るバンドもいて良かったです。
東南アジアの音楽に興味のある方は入門編にもいいかと。以下、良かったアーティストの曲を中心にYOUTUBE貼っていきます。
Two Million Thanksは、Deerhoofみたいな感じのノイズポップバンド
PLOTは20代前半の3ピースのポストパンク。ちなみに1STアルバム、めちゃくちゃカッコいいです。大好きなバンド。
DesktopErrorは3年前、タイの音楽を好きななるキッカケになった素晴らしいバンド。タイの伝統音楽を昇華したシューゲイズサウンド。
最近再び新鮮な、80's直球ポップサウンド。美メロでセンスよく美しくまとめています。かなり好き。
こちらもコンピで初めて知ったエレクトロユニット。サンプリングの音の素材が懐かしい感じで良かった。
ちなみに購入はこちらから。
http://sodf.bandcamp.com/album/ghosted-note-ii
2013年11月20日水曜日
Wed 21 / Juana Molina (2013)
アルゼンチン音響派、Juana Molinaの5年ぶり(!)6枚目となるアルバムが発売。
ずっと好きでデビューから追いかけている人なのですが、年を重ねる毎にどんどん面白くなっていっていて最高です。常に前作を越えてきます。今作も相変わらず面白く、例えるなら「組織的な混沌」だとか「荒れ狂った川」。エクスペリメンタルで刺激的なサウンドを静かに熱く展開する彼女から、目が離せない。
アートワークは、紙ジャケで、空けると中面に深いブルーの盤面に、黒で草花が描かれている。
今作のアートワークは枯葉とブルーがテーマになっていて、ほぼ、この2色+黒で構成されている。
青が映えて、とれも美しい。
ダンスする、こちらのMVもグッドですね!ちょっとシュバンクマイエル的な感じ。
Fans / Malcolm McLaren (1984)
先日書いたしたヴァレンティノのコレクション動画に使われていて、あまりにカッコよかったのでCD買ってしまいました。マルコムマクラーレンの作品なのですが、今作ではオペラの名曲をバレアリックに大胆にアレンジし、めちゃくちゃカッコよく仕上げています。マルコムと言えば、元祖ヒップホップとも言われ、フレンチだったり、作品によって様々なテーマの作品を作りますが、こんなカッコイイオペラのアルバムがあるとは未チェックでした。
ちなみに1曲目と6曲目に用いられてるMadam Butterlfy(蝶々婦人)や、 2曲目と4曲目でつかわれてるTurandotというオペラは、日本や中国などを舞台にしたものらしいす。
2013年11月12日火曜日
Seasons Of Your Day / Mazzy Star (2013)
90年代、ゆるやかなアコースティックサイケ、シューゲイザーを奏で絶賛されたMazzy Star、
なんと3rd『Among My Swan』以来17年振りのリリースとなる4thフルアルバム。
ゆったりとしたアコギのストローク〜アルペジオ、淡くにじんだトーンでなだらかに奏でられるノスタルジックなギター・フレーズ。シンセ〜オルガン〜ピアノなどの柔らかい鍵盤楽器に、ヴォヴラフォン、ハーモニカ、ペダル・スチールなども取り入れたデリケートなフォーク・サウンドが心地よい。
Hope Sandovalのボーカルはとても憂鬱そうで、何ともいえないアンニュイで染み渡る感じ。
夢見心地になれる、ゆったり心地よいドリームポップな作品。ドラマーにはマイブラのコラムが参加。ジャケットデザインは、bill evansのwaltz for debbyを思い出してしまいました。
2013年11月10日日曜日
Black Radio 2 / Robert Glasper (2013)
もはや説明不要。前作BLACK RADIO1ではグラミー受賞。ロバート・グラスパーのフィーチャリングシリーズ(BLACK RADIO)第2段です。
予約して購入し、もっぱら車で夜のドライブ中に聴いてますが、前作からの期待を裏切らないそれ以上の作品。甘くてとてもお洒落。
ゲスト人も超豪華。JAZZラップのシーンはある程度完成された感があると思うけれど、それをふまえた上でも充分に聴ける、特に現在のマスの音楽シーンの中においては最上級の作品と言えるでしょう。
うーん、カッコイイ。
予約して購入し、もっぱら車で夜のドライブ中に聴いてますが、前作からの期待を裏切らないそれ以上の作品。甘くてとてもお洒落。
ゲスト人も超豪華。JAZZラップのシーンはある程度完成された感があると思うけれど、それをふまえた上でも充分に聴ける、特に現在のマスの音楽シーンの中においては最上級の作品と言えるでしょう。
うーん、カッコイイ。
VALENTINO SPRING/SUMMER 2014
毎シーズン、コレクションの音楽はチェックするようにしてるのですが、いつも楽しみにしているメゾンの一つがヴァレンティノです。今回も洋服の世界観を見事に表現しアップデートして見せる素晴らしい選曲で魅了してくれました。
コレクションのテーマは「オペラとストリートの融合」
音楽も、オペラをNEW WAVEの手法で調理したマルコムマクラーレンに名曲、MASAM BUTTERFLYを中心にオペラを織り交ぜながらドラマチックに展開していく。
舞台衣装のエッセンスを、リアルクローズに落とし込む。ショーで表現されたのは、デコラティブでゴージャスな空気感の中に、エッジィさを重ねたスタイル。オペラの華やかな美しさと、ストリートの鋭さの融合。このアプローチにより、リアルクローズという概念からは距離を取る一方で、伝統にモダンな輝きを与えていった。想像上の民族に着想を得たというエスニック調の柄は、様々なテイストで展開。この装飾性を、透け感や、ドロップショルダーにマイクロミニのスカート丈、ゆるやかなシルエットで現代的にアップデート。軽やかなネットやオーガンジーは、部分的に使用され、スタイルから鋭い表情を引き出している。華美かつ繊細でいて、破壊的。これらの複雑に絡み合った要素こそが、新たな美を生み出す。
以下曲順
Casta Diva (Norma)' by Vincenzo Bellini
'Closer Dancer' by Closer Musik
'Madame Butterfly' by Malcolm McLaren
'O Mio Babbino Caro' by Giacomo Puccini
'Kyoko's House (Stage Blood is not Enough)' by Philip Glass
2013年11月6日水曜日
PORTRAITS IN SEA / POP-OFFICE (2013)
本日発売、名古屋を拠点に活動する3ピースPOP-OFFICEのファーストアルバムです。
アルバムのアートワークを自分が担当させていただき、個人的にも、とても思い入れのある作品となりました。
シューゲイザーのノイズを柔らかく纏い、でもそのノイズは怒りでも空虚でもなくて、美しく力強い輝きを放っているような作品。
「歩くため」で感じる、どことなく後期Cocteau Twinsを彷彿とさせる綿密に計算されたギターワークの中にあるポップネス。クリーンで爽やかなサウンドから、引っ込んだ轟音へと展開する冒頭の「Something Black」などが印象的。
そして「Young Town」で聴けるドラマチックなラインをなぞる展開の瞬間はとてもカッコイイ。個人的に一番好きな曲。
インディポップ、NEW WAVE、アーバンソウル、ポストロック、シューゲイザーなど様々な要素を感じるアルバムで、リーダー島田くんの幅広い音楽嗜好とセンスが発揮され、様々な要素のサウンドとドラマチックな展開を手にいれた意欲作。今を生きるバンドとしての個性は素晴らしく高いと思う。これからも期待、そして応援し続けていきたいバンドである。
では、昨日にひき続き、アルバムのアートワークを紹介していきたいと思います。ではいってみましょう。
帯デザインです。情報は可能な限り排除し、フォントの美しさを見せるミニマルなデザインに徹しました。
裏ジャケです。他にもさらにミニマルなデザイン、白ベース、色々作ったのですが、最終的にこちらに着地しました。
CDを空けた中面、ディスクレーベル面です。ミニマルデザインの中に咲く桜の写真絵画、パッケージを空けた時のインパクトはかなり強くできたと思います。
バックインレイ(中面)です。同じく桜の写真絵画。
続いてはブックレットデザインです。デモを聴いた時、とても美しいと思ったのが第一印象で、その世界観を、淡い色彩のグラデーションで曲毎に作っていきたいなと思いました。
歌詞も暗く美しいので、なるべくその他の装飾は削ぎ落としてミニマルに作りました。
朝→夜へ
深夜→朝へ
前半4曲と後半4曲のイメージを、薄いカラーとモノクロの連の花で表現しました
ミニマリズムからの広がりだったり解放をイメージして作った抽象的グラフィック。POP-OFFICEはこれからも進化するでしょう。
最終ページはPOP-OFFICEの世界観をイメージした水彩画の抽象作品と、クレジットです。
TOWER RECORD 名古屋栄パルコでの展開
点と線でも販売しております!POP-OFFICEをイメージした花をデコレーションして展開中です。
買いに来るだけでも大丈夫ですので、三重県の方、是非宜しくお願いいたします!!
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買いに来るだけでも大丈夫ですので、三重県の方、是非宜しくお願いいたします!!
2013年11月5日火曜日
Days Are Gone / HAIM (2013)
ただ音源購入は、YOUTUBEで見ていたライブのグルーヴ感があまり表現されてなくて随分爽やかで大衆的ポップな仕上がり(多分、売る為にあえてしてないんだろうけど)ですぐ飽きそうだったので、見送りかなーっと思っていたのですが、ジャケットのデザインを見た瞬間、衝動買いしてしまっていました。
ジャケットデザインって、自分の中ではある意味で音楽よりも大切な要素だったりもするので、近年の手を抜いたアートワークが多いCDデザインの現状には、疑問を感じずにはいられません。(主にポピュラーミュージックのジャンルにおいて)僕が本当に思うのは、メディアへの掲載も多い大衆をターゲットにするポピュラーのジャンルだからこそ、絶対に手を抜いてはいけないと思うのです。
市場縮小で売れないとか予算がないとかは全く理由になってなくて、デザインの力って人の心はもちろん経済までをも動かす事ができると僕は信じています。
話が脱線しそうなのでこのくらいにしておきますが、実は明日発売のPOP-OFFICEというバンドのCDのアートワークを自分が作らせていただいたのですが、これをキッカケに再びCDのデザインについて考察することが増えました。
と言う事で、今後は新譜の音楽の紹介と共にアートワークも良い作品は撮影して紹介していきたいと思います。(ただし、時間の余裕があれば、ですが。)では、第一回はHAIM。いってみましょう。
ジャケットです。紙ジャケで、3人のポートレートに左右上部分に、やや太めのフォントの白文字です。もうこの写真が完璧ですね。隙が全くありません。完全にやられました。色使いがいいし、構図がいいし、ポーズもいいし、ファッションもいい(サングラス良い感じ)。髪型を、中央の女の子だけ片方に寄せているのも効いています。ベンチはアメリカヴィンテージを用意したんでしょうね。シートのテキスタイルが古き良きアメリカを感じさせます。
写真の質感はかなりザラつかせていて(ユルゲン・テラーが撮りそうな感じ。実際はPierre Aurouxという写真家)サウンド同様70~80年代のフィルムの雰囲気。
中面です。パッケージを開けると、今度は同じテキスタイルの1人掛けビーチチェアに腰かけた3人の姿が。質感はよりザラつきが強調されていて、精度の粗い写真を拡大してピンボケさせています。 ファッション写真の世界では完全にシャープネス主流ですが、僕はこういうボケた写真大好きです。
中面その2。この写真もカッコイイです。
ディスクレーベル面デザインです。カラーパレットは淡いクリーム系のイエローとブラックの2色。ミニマルにまとめられていますが、まわりに円状に配置された黒棒が効いていて、淡いイエローを引き締めています。
裏ジャケです。こちらはオフオワイトに黒文字。フォントはサンセルフ系でミニマルにまとめられています。
こちらは中に装入されていたミニポスター。リラックスしたムードで、質感はポラロイド風です。
ミニポスター裏面は、歌詞とクレジットがバランスよくびっしりと。この曲タイトルのフォントが凄くいいな。欲しい。こちらもサンセルフ系。
こちらは街頭宣伝用のポスターデザイン。情報を最小限に絞り、フォントもバランスもいいし、とてもカッコイイです。
恐らく何枚も並べて貼るのを計算してあえて小さめに作られたデザイン。
2013年10月30日水曜日
ロスト・メモリー・シアター Act-1 / 三宅純 (2013)
狂気性、エロス、をキーワードに音楽を考えていった時、まず思い浮かぶのが三宅純氏である。
そんな映画音楽界の重要人物でもある、三宅純氏の最新アルバムがリリースされたので購入してきました。今作では「耳で聴く映画・目でみる音楽」がコンセプトになっていて、今までに聴いたことのない音楽を目指して制作されたそうだ。
冒頭に書いたとおり、今作でも音楽に愛撫されるかのような、セクシーかつエレガント、そして狂気を纏ったような曲が続く。もう最高に素晴らしい作品。今のところの、今年のトップ3に入るくらい好きな作品かな。
参加ミュージシャンも、アート・リンゼイ、デヴィット・バーン、ピーター・シェラーetcなど豪華。
音楽はこちらの純さんのオフィシャルサイトで聴くことができます。
http://www.junmiyake.com/
まずは、一曲目のAssimétricaを是非聴いてみて下さい。
こちらは、純さんが手がけた素晴らしい映画音楽のサントラ。ヴィム・ヴェンダース監督の「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」です。
2009年に、この世を去った天才舞踊家ピナ・バウシュを追ったドキュメンタリー的ダンス作品。
鳥肌が立つほど素晴らしいアート作品、映画となっておりますので、まだ観たことのない方は音楽と共に楽しんでみてはいかがでしょうか。
2013年10月24日木曜日
WORLD OF ARTHUR RUSSELL / ARTHUR RUSSELL(1993)
70年代ニューヨーク、チェロを学び、前衛音楽などへも傾倒しアヴァンギャルドなチェロ奏者として活動。
ドラッグと仏教に心酔し、チェロにダンスミュージックを融合させた、ミニマルミュージックを演奏し、ディスコを革新し、初期のトーキング・ヘッズに参加し、数多くの歌を作り、そして歌ったアーサー・ラッセルという伝説。
演奏楽器はチェロに限らず様々な楽器を使用、交友関係も幅広く、ニューヨークでは有名なところだと詩人アレン・ギンズバーグや現代音楽の作家フィリップ・グラスらと親交を結んだ。
完璧主義者としても知られ、音源は数多く制作していたが、92年にエイズで亡くなるまでに流通した作品はごく僅か。(彼の死後、今作のような生前の音源を集めた編集版が数多くリリースされている)
今作では彼のダンスミュージックサイドを存分に味わうことができる名編集盤。
New Wave、現代音楽、ハウスにとどまらず、ミニマル・ミュージックへの影響は計り知れず、今聴いても抜群にカッコイイ音楽の数々。
時代を越えたエクスタシーを、彼の残した音楽から味わってみてはいかがでしょうか。
2013年10月16日水曜日
R Plus Seven / Oneohtrix Point Never (2013)
実験音楽~現代音楽シーンで、熱い注目を集めるアーティストであり、Warpとの契約も大きな話題となったワンオートリックス・ポイント・ネヴァーの新譜。
音楽の歴史上で言うところのスティーヴ・ライヒ、フィリップ・グラス、ギャヴィン・ブライアーズ、ブライアン・イーノ、ハロルド・バッド、クリスチャン・フェネス、エイフェックス・ツインなどに並び、彼からかバトンを受け取ったかの如く、非常に高いクリエイティビティを発揮している音楽家だと思う。
アルバム毎に作品性を変化させてきているけど、今作では今までの集大成でもあり、高い実験性、それでいて幅広いリスナーに心地良く音楽を届けられる秀でたバランス能力がこれまでになく見事に発揮されている傑作。
ドローン~エレクトロニカ~実験音楽ファン必聴の作品であるのは間違いない。
Hotel Souza / Karen Souza (2013)
アルゼンチンのJAZZボーカルの作品です。これは素晴らしかったです。声だけで、一曲目試聴して即買いでした。本人のルックスも素敵です。
声が語りかけるようなウイスパーヴォイスが艶やかで色っぽい。
タイトル、ジャケット通り、高級ホテルで過ごすひと時をイメージした作品なんでしょうね。
アルゼンチンのパリとでも言いたいお洒落な作品。秋の夜長に是非聴いてみて下さい。
2013年10月12日土曜日
琉球レアグルーヴ ~Shimauta Pops in 60's -70's
先日沖縄の音楽を掘っていたら、こんなものを見つけたので即買いしました。ジャケットとタイトルだけで、もうすでに買うの決定です。
これが、なかなか凄い内容で、、、いやはや、楽しませてもらいました。
タイトル通り、60年代~70年代にかけて、沖縄ローカルで作られ、地元のラジオ・テレビで流れていた曲の数々。民謡である島唄を、黒人音楽であるジャズやR&B、さらにはラテンのようなアレンジを施した、珍しい音源の数々。
(ちなみに「ボサノバ・ジントーヨー」というタイトルの曲が収録されているのですが、全くもってボサノバとは離れすぎた仕上がりの曲で爆笑してしまいました)
この、チープな昭和歌謡感覚、チルなダンスミュージック的なグルーヴ感、でも、今まで聴いたことのあるものとは全く違うサウンド。もう、最高です!
どうですか?ヤバくないですか?
LIVE / The Wooden Glass (1972)
最近お店の音楽用にフリーソウル系でまだ聴いたことないのが欲しいなと思って色々と探していて、たどり着いたうちの1枚。ヴィブラフォン奏者のJAZZ FUNKアルバムです。
これはちょっと、本当に凄かった言うか、DANNY HATHAWAYの「LIVE」と肩を並べても良いくらいの名盤なんじゃないでしょうか。ぶっ飛びました。
冒頭の「Monkey Hips And Rice」から乱舞する爽やかな音色を出すヴィブラフォンにあるまじきヴァイブとファンク・ビートの連打で演奏は一気に沸点まで昇りつめ、幾度となく繰り出されるファンキーフレーズですでにトランス状態に。
続く「We've Only Just Begun」「Joy Ride」もメロウかつファンクネス爆発。怒涛の盛り上がりを見せ、ドラマティックスのカバー「In The Rain」、アレサフラクリンのカバー「Day Dreaming」ではメロウネスで溶かされて泣けます。いやはや最高。
1972年、Indianapolisの19th Hole Night ClubでのLive。
2013年10月10日木曜日
The Cool of the Day / Karen Gibson Roc(2012)
凄く好きなポエトリーリーディングのアーティストで、ファーストは結構衝撃を受けて大好きになって、早く新譜出ないかなー、、、ってずっと待っていたら、配信限定で新譜のリリースしていました。しかも去年、、、(oh my god!!)ということで、早速iTuneで購入して聴いております。
前作同様、シネマティックで浮遊感のあるトラック上に、艶かしいKARENのボイスがのるスタイル。
ジャジーなバック・トラックとの絡みも相変わらず抜群。とてもお洒落な音楽です。最高。
GO CINEMANIA REEL 4 スクリーミング ア ゴーゴー (2000)
最近中古でジャケ買いした和物コンピなのですが、これが大正解でした。
中身は日本の昭和のアングラ映画の主題歌やサントラのごっちゃ煮。場末のキャバレーを連想するサイケなシンセサウンド満載。しかもおまけでポスターも付いてて、それも超カッコイイっていう最高な1枚。監修・選曲は中原昌也氏。さすがのセレクトでした。
以下、収録曲。
1. 殺しのブルース 2. 「かぶりつき人生」劇伴 3. 「落葉の炎」劇伴 4. 「女囚さそり第41雑居房」劇伴 5. 「残酷おんな情死」劇伴1 6. 「俺に触ると危ないぜ」劇伴 7. 「人間狩り」劇伴 8. 「ノストラダムスの大予言Catastrophe-1999」劇伴1 9. 「新女囚さそり・701号」劇伴1 10. 「新・ハレンチ学園」劇伴 11. 「女の警察 乱れ蝶」劇伴 12. 「広域暴力・流血の縄張」劇伴 13. 「幽霊屋敷の恐怖・血を吸う人形」劇伴 14. 「わが命の唄 艶歌」劇伴 15. 「女囚さそり・けもの部屋」劇伴 16. 「女の手配師 池袋の夜」劇伴 17. 「ノストラダムスの大予言Catastrophe-1999」劇伴2 18. 「女囚さそり・701号怨み節」劇伴1 19. 「野蛮人のネクタイ」劇伴 20. 「ふるさとポルノ記・津軽シコシコ節」劇伴1 21. 「ふるさとポルノ記・津軽シコシコ節」劇伴2 22. 「三匹の野良犬」劇伴 23. 「女囚さそり・701号恨み節」劇伴2 24. 「関東破門状」劇伴 25. 「週末屋繁冒記」劇伴 26. 「残酷おんな情死」劇伴2
27. 「みな殺しの霊歌」劇伴
channel ORANGE / Frank Ocean(2012)
R&Bはやっぱり好きでちょこちょこ聴いてるのですが、Frank Oceanのファーストは本当にお洒落でカッコよかった。もう最高。鮮麗されたDrakeのダークミニマルなヒップホップ、James Blakeの先鋭的なソウル、それらの上をいく素晴らしい作品。トラックがまずカッコイイし(先鋭的なのに、そうとは感じさせないスマートさが凄い!)、何よりそこにのる歌声がもう神がかっている。今後のブラックミュージック界に一石を投じた名盤なのは間違いないです。今後も楽しみ。
そういえばもうすぐ、ロバートグラスパーの新譜の発売ですな。しっかり予約してあります。とても楽しみだ!
The Early Years / Donna Regina (2006)
ドイツ・ケルン在住の夫婦デュオ、Donna Reginaの、1992年から1998年の間にリリースした初期5枚のアルバムからの楽曲を収録したコンピレーションアルバム。
NEW WAVE、ラウンジ、ボッサ、アコースティックなどを アンビエンスでアンニュイなエレクトロニックポップサウンドにまとめあげています。
透明感のあるウィスパーボイスが、ムードが出ていてとても好きです。
2013年10月3日木曜日
DEUTER / aum (1972)
近年も精力的に活動を続けるドイツ出身のマルチインストゥルメンタル奏者 GEORGE DEUTER によるプロジェクト DEUTER の72年リリース作品。 シンセサイザー、アコーステックギター、パーカッションによるエレクトリック&土着的なサウンドとフィールドレコーディングによる様々な自然音で構成された、ドローン~民族ジャズ~ニューエイジサウンド。
実験性を感じる音作りながら、孤高なる高みに登りつめた癒しのサウンドを展開している。
このサウンドを流しながら、思考に耽ってみる。気がつけば、深いゾーンに入り込んでいるはずだ。
実験性を感じる音作りながら、孤高なる高みに登りつめた癒しのサウンドを展開している。
このサウンドを流しながら、思考に耽ってみる。気がつけば、深いゾーンに入り込んでいるはずだ。
2013年9月27日金曜日
SHIT COMPUTER / KIDS AND EXPLOSIONS (2010)
たまたまネットで先日見つけたアーティストなのですが、MV含めてかなりカッコイイです。
カナダ産の実験的ヒップホップなのですが、詳細は不明。CureのPicturea of Youをサンプリングネタに使った曲とかも面白かったです。
アルバムは自主制作で、自分たちのHPでMP3のダウンロード販売(価格は購入者が決められる)しているのですが、
日本からの支払いに対応していなくて、買いたくても買えない状況、、、。
カッコイイから、普通に15ドルくらいなら全然出すんだけどなぁ、、、。残念。
http://www.kidsandexplosions.com/
6 Feet Beneath the Moon / King Krule (2013)
19歳のロンドン在住、天才メランコリック・シンガー・ソングライターKing Krule。遂に完成したファースト・フル・アルバムを早速購入しました。ちなみにアルバム発売日の8月27日は、彼の19歳の誕生日。 16歳の頃のZoo Kid名義で発表していた頃の、天才性の中に見え隠れする甘酸っぱさ、イギリス人らしい悲しげな泣きのメロディは影を潜め、今作では前作のEP以上にヒップホップ、ブルースなどの黒人音楽からの影響が強く伺える作品。きっと、10代後半になり、これらの音楽にどっぷり傾倒していったんだと思う。King Kruleが描き出すストリートアートの音世界。カッコイイです! MVの、煙草をふかす不良少年っぽさもいいね。アルバムタイトルも、何だかロマンチックで好きだ。
2013年9月23日月曜日
Outline / Gino Soccio (1979)
俗に言うイタロディスコ(1970年代後半にイタリアに起源を持つディスコ音楽。曲調はシンセサイザーやドラムマシンを使ったキャッチーなメロディで、ボコーダーや、きつめの英語アクセントが特徴的。テーマはロボットや宇宙を扱ったものが多い)の曲ですが、一周回って、今、こんな曲もカッコイイな~っと思って、今日聴いていたアルバムです。
かなり狭間的な人で、すぐにディスコシーンからも消えてしまった人みたいなのですが、なかなか良いです。沸騰しきらない、ミニマルで平熱のディスコサウンドを聴かせてくれます。
2013年、案外今聴いてカッコイイサウンドなのは間違いないです。ジャケットもカッコいい。
2013年9月22日日曜日
High-Flying / 鈴木宏昌 (1976)
今週色々とこの時代のJAZZを聴いていて、今のところ一番のお気に入りがこちら。
名手鈴木宏昌がフュージョン前夜に制作したファンキー・サウンド・ショウケース。このグルーヴ感、堪らないですね~。めちゃくちゃカッコよかったです。
鈴木宏昌が、当時のベテランから若手までファンキージャズの名手を集めて作り上げた「クロスオーヴァー」の傑作としても有名だそうです。納得の作品。
鈴木宏昌:作・編曲、PF、EPF、SYNTH、KEYBOARDS
稲垣次郎:T・SAX、S・SAX、FL
深町 純 :SYNTH、KEYBOARDS
杉本喜代志:E・GUITAR
芳野藤丸:E・GUITAR
高中正義:E・GUITAR(M1,6,7)
岡沢 章 :E・BASS
高水健司:E・BASS(M1,6,7)
村上秀一:DRUMS
ラリー須永:LATIN PERCUSSION
伊集加代子:VOCAL(M1,7)
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