結成20周年を迎えるUSインディーロックの至宝、ディアフーフの最新作。今作も彼らならではの刺激的でヘンテコなバンド・アンサンブルが絶妙なバランス感覚でアルバム・フォーマットへと落とし込まれています。サトミとグレッグのツイン・ヴォーカルが美しいメランコリックな楽曲や、パンキッシュなナンバー、グレッグがリード・ヴォーカルを務める異色曲まで、今作も期待を裏切らない仕上がり。
2014年10月31日金曜日
2014年10月30日木曜日
Xen / Arca (2014)
カニエ・ウエスト、FKAのプロデュースでも知られ、エイフェックス・ツイン以来の衝撃とも称されてデビュー前から話題になっていた若干24歳アルカのファーストアルバム、日本先行発売なので早速発売日に手にいれました!クリス・ハニンガムを連想させるヴィジュアルワークと連動した作品もかっこいい。
少ない音数で彩るエレクトロニクス作品は、何にも例えられない新しさとオリジナリティがあり(アンビエント・ホワイト・ゴスペルミュージックみたいな感じ)2014年の最重要作の一つになるのは間違いないと思います。
新しいサウンドと刺激に飢えている方!是非一度聴いてみてください。中毒性もなかなか高いです。
それにしても2014年、後半になり怒涛の良作ラッシュですね。とても楽しいです。
ALIUM / Submotion Orchestra (2014)
教会での生演奏ダブステップ・ライブをきっかけに、2009年にラックスピン名義で活躍するドン・ハワードを中心に、リーズにて結成(教会でのライブは、後にジェイムス・ブレイクがユニオン・チャペルでのパフォーマンスの参考にしたそう)、Submotion Orchestraの美しい最新作。
深く醸造された生音と電子音の融解の中で、ソウルフルでホーリーなルビー・ウッズのヴォーカルが美しく、シネマティック・オーケストラ、ボノボ、ジェイムス・ブレイクと続く新世代UKソウルの可能性を更に押し広げた作品。
2014年10月24日金曜日
Otherness / Kindness (2014)
2012年にリリースしたデビュー・アルバム『World, You Need A Change Of Mind』が完璧な仕上がりで、来日ライブも観に行った(その年観た中でナンバーワンのライブでした)Kindnessが、ついに2ndをリリース。
今作ではジャジーな演奏、R&Bのアーバンでスウィートなヴォーカルを基調としながら、メジャーなスケール感と洗練されたソング・ライティングが息づくコンテンポラリーなホワイト・ソウル~ダンス・ミュージックを繰り広げています。Blood Orangeらがゲストで参加したり、Pharrell Williamsのアルバム『Girl』も手がけた大御所Jimmy DouglassがMixを手がけるなど、脇を固める面々も素晴らしく、前作を軽く上回る非常に完成度の高い内容に仕上がっています。めちゃくちゃかっこいい。
2014年10月11日土曜日
You’re Dead! / Flying Lotus (2014)
早速発売日に手に入れました。「お前は、もう死んでいる!」ジョン・コルトレーンを彷彿させてくれるかのような爆発するスピリット。ハービー・ハンコック、ケンドリック・ラマー、スヌープ・ドッグら豪華ゲスト陣も参加。発売前から話題になっていた駕籠真太郎によるジャケットのアートワークも含めて、フリーなジャズの精神に心揺さぶられる問題作。混沌と恫喝、そして安らぎ。壮大で崇高なる全19曲収録。かっこいいです!!
2014年10月10日金曜日
Tomorrow's Modern Boxes / Tom York (2014)
Tom Yorkのソロ・アルバム『Tomorrow's Modern Boxes』が、ファイル共有サービス「ビットトレンド」で突如にリリース!
ちなみに6ドルで販売された『Tomorrow's Modern Boxes』の売り上げの内、ビットトレントの取り分は10%だというから、Itunesなどと比べてアーティストへの還元率は他配信サイトと比較してもかなり高い。これに関して本作の共同制作者のナイジェル・ゴドリッチはビットトレントからのリリースに至った理由について、「インターネットでの商取引の取り分を、実際に作品を作っている人たちの掌中に戻していく効果的な方法」だとも語っています。アーティストの印税率の低さを「アーティストの権利を侵害するもの」だとして一貫して批判してきたトムやナイジェルによる、アンサーだとも言える販売方法です。
ちなみに6ドルで販売された『Tomorrow's Modern Boxes』の売り上げの内、ビットトレントの取り分は10%だというから、Itunesなどと比べてアーティストへの還元率は他配信サイトと比較してもかなり高い。これに関して本作の共同制作者のナイジェル・ゴドリッチはビットトレントからのリリースに至った理由について、「インターネットでの商取引の取り分を、実際に作品を作っている人たちの掌中に戻していく効果的な方法」だとも語っています。アーティストの印税率の低さを「アーティストの権利を侵害するもの」だとして一貫して批判してきたトムやナイジェルによる、アンサーだとも言える販売方法です。
さて、肝心な内容についてなのですが、これはもう本当に素晴らしいです!今までのソロ作と違い、エレクトロニックながらラフでメランコリックな叙情的な作品も収録されており、肉体的な力を削ぎ落とし、トムの脳内のそのままをサウンドで表現しているようです。早速サロンで流しているのですが、お客様から「これ誰の?」って聴かれることも多いですねー。オススメです!
https://bundles.bittorrent.com/
Syro / Aphex Twin (2014)
9月24日、天才APHEX TWINがDrukqs以来13年ぶりとなるニュー・アルバムSyroをリリース!
アートワークのデザインはAPHEXTWINはじめ多くのWarpRecords作品に携わってきたThe Designers Republic。
トラック・リストとBPM、そしてプロモーションのコスト一覧のタイポグラフィという、音楽にまつわる物語性やイメージは排したデザインがかっこいい。
1曲目からさまざまに加工されたヴォーカルがビートをねじ曲げるようにアクセントをつけていって不穏な空気を生みだしていき、徹底してリスナーを個の世界へと追いつめていく。「produk29」などメロディアスな曲は、丸みある音同士がバルーンのように弾んでぶつかり合う。ミニマルな音色でできあがっていながら、カラフルな万華鏡世界を想像させてくれて、面白い。今作はまさにアンビエント~テクノまで天才リチャードの集大成的な作品に仕上がってあります。間違いないです、オススメです。
2014年10月8日水曜日
Big Pop for Chameleon World / Jerry Paper (2014)
ぐんにゃり歪んだニューエイジ・ラウンジ・サウンドと、ジェントルでねじれたヴォーカル。カセットでリリースを行い人気を集めていた地下アンビエントシーンで要注目されていたブルックリンの奇才、Jerry Paperの新譜がLPでリリース。
掴みどころのない歌声と奇妙な浮遊感は70年代のBrian Enoを連想させる。脳がとろける哀愁ポップスは癖になります。CYMANDE/CYMANDE (1972)
ジャマイカを中心とした西インド諸島のファンクグルーヴァーによって結成されたサイマンデのデビュー作が今年再販。アフロ、ファンク、ジャズ、レゲエ、ソウルをごちゃ混ぜにした、ハイセンスなレアグルーヴの数々を聴かせてくれる。ヒップホップ、ハウス系のDJからの支持も厚い一枚。名盤です。
2014年10月7日火曜日
Alien Vacation / Pulse Emitter (2014)
USオレゴンのシンセ奏者PULSE EMITTER最新自主制作版が、カセット&DLでリリース。
この人のシンセ使いと表現力の豊かさはお世辞抜きでもの凄い。自然と宇宙なニューエイジでソフトなサイケデリックでアンビエント。空想心、瞑想の楽園力を引き出す圧倒的な世界観です。
Trace / Mike Cooper & Chris Abrahams (2014)
60年代から英国フォーク・サーキットで活躍した後にアヴァンギャルド方面へ進んだ異色の経歴を持つ大ベテラン、Mike Cooperと、オーストラリアの鍵盤奏者Chris Abrahamsの共演作。
電子ドローンを背後に浮遊させながら、Mike Cooperのブルージーなギター・インプロが最高に良い。後半、徐々にエレクトロニクスへと変調していく様は鳥肌もの。
The Offense of the Drum / Arturo O'Farrill and the Afro (2014)
ラテン・ジャズ界最高のピアニスト、アルトゥーロ・オ・ファリル率いる、総勢20名超のアフロ・キューバン・ジャズ・バンドの新作。
迫力があり大胆に、そして緻密におりなすリズム・セクション、そして強力なホーン・アンサンブルがおりなすサウンドは、まさに神格化された偉大なマエストロでもあった亡き父、チコ・オ・ファリルの名を冠するに値する。
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